【診断士的!日本経済を堅く知ろうVol.16 サブプライム問題はなぜ起きたか!?②】

 
みなさん、こんばんは。
秋葉原コンサルティンググループのCOO、中小企業診断士の平川です。
 
さてさて、前回から米国サブプライム住宅ローン問題(以下、サブプライム問題)について書き始めました。
 
ITバブルの崩壊がなぜサブプライム問題に繋がったか・・・
 
今回は、この点について紐解いていきましょう。
 
1998年くらいから、世界的にIT関連企業の株価が急騰しました。
つまり、ITバブルという現象です。
その背景にはITビジネスの台頭や、情報・通信産業の急速な発展、新たなビジネスモデルの登場により投資家の期待が通常以上に過熱していったことなどがあげられます。
また、当時騒がれていた2000年問題なんかもその一端といわれています。

通信関連銘柄が多いNASDAQ市場の株価総合平均指数は、2000年3月にはピークで5,000を超える勢いでした。(1996年時点では1000前後なので、わずか4年で5倍に跳ね上がった計算です。)
 
しかし、その異常な株価高騰も長くは続かず、2000年半ばには、あっけなくはじけます…
 
ほどなく、株価は急激に下落しました。
2002年には、NASDAQ市場の株価総合平均指数が1000近くまで落ち込んだことを考えると、わずか2年でどれだけの資産価値が消滅したことでしょうか…。
 
この影響で、多くの通信向けビジネスを主とするIT関連ベンチャーは倒産しました。
その中心であった米国は、一気に経済不況へと突入していきます。
 
そこで慌てたのは、米国の中央銀行ともいえるFRB(連邦準備制度理事会)です。

当時FRB議長であったアラン・グリーンスパン氏は、このITバブル崩壊による経済不況の影響を緩和するために、金融政策として金利を超低水準におくことを決めました。
 
このときのグリーンスパン氏のシナリオはこんな感じだったのでしょう。
 
①IT関連株式に嫌気の指したマネーが、預金に流れてきている。
②このままマネーが金融機関に滞留してしまうと、経済循環が悪化する。
③そこで、金利を超低水準におく。
④投資家にとってお金を金融機関に預けるメリットがなくなる。
⑤株式市場も低迷しており、投資メリットが不透明。
⑥つまり、マネーが不動産市場や住宅投資市場に流れはじめる。
⑦両市場に過剰なマネーが集中し、住宅バブルが誘発される。
⑧ITバブル崩壊の影響を、住宅バブルを誘発することで補完できる。
 
そうして、住宅バブルで景気を維持しておきながら、企業の体力回復を待ち、企業の業績が回復しだしたら、徐々に金利をあげて米国景気をソフトランディングさせていこうと考えたのでしょう。
 
さて、「マエストロ」(巨匠、名指揮者)という称号を持ったグリーンスパン氏の腕前はみごとなものでした。
氏の思惑は、まさにそのとおりに動きだしました。
金利は6%から1%に下げたことで、住宅バブルが起きたのです。
米国経済は、名指揮者によって統制されていました。
 
そうしたことで、ITバブル崩壊の影響は最小限に食い止められ、経済の安定の中、バブル崩壊で傷を負った企業の業績も徐々に回復していきました。
株式市場も安定しはじめました。
 
あとは、金利を徐々に戻していって、住宅バブルを収束させていくだけです。
 
当然、FRBは金利を徐々に上げていきます。1%であった金利を、17回にもおよぶ利上げにより、段々と段々と5.25%まで上げてきました。
 
あとは、不動産・住宅市場へと流れていたマネーが、株式や金融機関へと戻っていくことを待つばかりです。
 
しかし…
 
ここら辺からグリーンスパンの描いたシナリオが少しづつ歯車が狂いはじめました…。
  
 
 
 
 
 
と、いうことで続きは次回。
 
次回もお楽しみに~!
 
 
 

comments

つ、、つづきはまだでしょうか?汗
愛読者より

  • カクサマン46号
  • 2007年12月30日 11:21

カクサマン46号さん、
いつもコメント、本当にありがとうございます。

いやぁ、12月はホント寝る時間もないくらい忙しくて・・・。
時間に振り回されちゃ駄目ですね。反省・・・。

続きは1月!乞うご期待!

  • ひらかわ
  • 2007年12月30日 16:07

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