2010年04月29日
【なぜ解答手順なのか!】
『解答手順からみる2次攻略法』
-門外不出!合格者の解答手順に学ぶ-
のうち『なぜ解答手順なのか!』の内容を抜粋して紹介いたします。
===================================
~中略~
2.なぜ解答手順なのか
ⅰ.考え方を勉強するだけでは得点が伸びない
2次筆記試験に合格するには「設問で問われていることに対して,1次試験で
身につけた理論をもとに,論理的に考えて,適切な解答を導き,伝わりやすい
答案を書く」ためのノウハウが非常に重要になります。これができないと2次
試験に合格することはできません。そして,このことについては非常に研究さ
れており,受験支援機関や書籍でいろいろ勉強できるようになってきています。
しかしながら,このノウハウを身につけたと思っても,いざ本番で試験問題に
向き合うと,次のような状況になり,なかなか得点を伸ばすことができない方
も多いのではないでしょうか。
①与件を読んでも字面だけ追っていて,キーワードを読み飛ばしている。
②与件文のどこに何が書いてあったか,わからなくなり,忘れてしまう。
③設問を読み違えて解答していた。
④与件文・問題文中を右往左往しているうちに時間が経過してしまい,時間切
れで書けなかった。
⑤書こうと思っていたことを忘れてしまい,書けなかった。
⑥思い込みや経験で解答してしまい,得点に結びつかない。
⑦どのように対応してよいかわからず,思考停止してしまう。
⑧何度事例を解いても同じ間違いをしてしまう。
⑨文章を書くのに非常に時間がかかる。
このような状況を打破する方法こそ,自分の解答手順を確立することに他なり
ません。
ⅱ. 解答手順とは
解答手順とは,2次筆記試験を解く際に「何を,どのように,どのような順番
で,どのくらい時間をかけるのか」という段取りです。具体的には,「設問を
読む」,「与件を読む」,「答案を書く」の各過程について,詳細に方法と順
番,時間を決めることです。では,このような解答手順を確立するとどういう
メリットがあるのでしょうか。
ⅲ. 解答手順を確立することのメリット
解答手順を確立することで,答案を導く過程を「見える化」することができま
す。「やろうと思っていたが,違うことを考えているうちに忘れてしまった」,
「何をしようか考えているうちに時間が経過してしまった」ということがない
でしょうか。解答手順を確立すると,頭の中で考えていることを,目に見える
形で確認しながら,決めた順番で進めることができるため,そのようなことが
回避できます。具体的には,次のようなメリットがあります。
①与件や設問を正確に漏れなく読める。
②与件や設問を的確に分析できる。
③考える,書くための時間が確保できる。
④忘れや単純ミスによる間違いを防止できる。
⑤幅広い視点から答案が書ける。
⑥思考停止に陥ることが防止できる。
⑦文章が短時間で書ける。
⑧同じ間違いをしなくなる。
⑨手順が確立しているので,試験当日にあまり緊張しなくなる。
~中略~
7.解答手順を作成する
次号から,実際の合格者の解答手順を掲載していくことになりますが,その前
に自分の解答手順を作成しておきましょう。自分の解答手順と見比べることで
学習効果がさらに高まります。また,解答手順を考える際には,事例Ⅰ~Ⅲの
パターンと事例Ⅳのパターンの大きく2つに分けて考えるといいでしょう。事
例Ⅰ~Ⅲは,事例のテーマこそ異なるものの,解答手順という観点からはほぼ
同様なパターンとなります。しかし,事例Ⅳに関しては,財務分析や計算問題
等があり,事例Ⅰ~Ⅲとは少々異なった手順となりますので,別に作成してお
いたほうがいいでしょう。
ⅰ. 解答手順の要素
解答手順は「作業」,「順番」,「時間」,「目的」からなっています。
① 作業
事例を解く際の基本的な作業は「準備する」,「与件を読む」,「設問を読
む」,「答案を考える」,「答案を書く」になります。しかし,このような大
雑把な分け方では答案を導くことはできません。実際に自分が事例を解く際を
思い起こしてみると,「与件を読む」にしても「マーカーで線を引きながら」,
さらにみると「機会には緑色マーカーで線を引きながら」など,細かく分けて
作業をしているはずです。このように,その場その場で「どのようなツールを
使い,何を対象に,どのようなことをしているか」が作業になります。
② 順番
順番とは,作業をどの順番でやるかということです。
③ 時間
時間とは,その作業を何分間でやるかということです。当然,すべての作業の
合計時間が80分以内に収まっていなければなりません。
④ 目的
目的とは,その動作を何のためにやるのか,なぜやるのかということになりま
す。
ⅱ. 解答手順の作成
① 使っているツールを把握する
まず,自分が使っているツールを洗い出します。鉛筆だけなのか,マーカーを
使用しているのか,それらをすべて洗い出します。
② ツールをどのように何の目的で使用しているか把握する
次に,そのツールを自分がどのように使っているか書き出します。鉛筆であれ
ば「丸で囲む」,「四角で囲む」,「下線を引く」,「波線を引く」など,
マーカーであれば「何色をどのように使用しているか」などです。そして,そ
れぞれを何の目的で使用しているか把握してください。たとえば,与件をSWOT
分析する際に「脅威」部分の文字をオレンジ色マーカーで引くなどです。
図表1を参考にしていただければと思います。
③ 問題を解きながら経過時間を記録する
次に,過去問などを使い,実際に問題を解きながら,経過時間をできる限り細
かく問題用紙の余白に記録していきます。「与件の第1段落を読んだら記録」,
「第2段落を読んだら記録」,「設問1を読んだら記録」,「設問1の答案を
書いたら記録」というように,細かく記録していきます。
④ 解答手順をシートにまとめる
事例を解き終わった後に,経過時間の記録を見ながらそのときに何をしていた
かを,図表2のように解答手順シートにまとめます。
それが,現状の自分の解答手順になります。
⑤ 何度もつくり直す
解答手順は一度つくったら終わりではなく,事例を解くたびに何度もつくり直
すことが必要です。できなかった原因を考え,それを回避する作業を手順に組
み入れます。また,「頭の中で無意識にできるようになったこと」や「ムダな
動作と判断したもの」について手順から削除します。そのように解答手順を
バージョンアップすることで,どんどん実力もアップしていきます。